こんにちわ!お世話になります。DKです。
今回は支持金具のご紹介です。
支持金具ってわかりますか?
配管を壁や床、天井に
- 見た目良く
- 勾配を付けたり
- ブレたりズレたりしないように
固定する金具の事です。
材質もステンレスのモノとメッキのモノがあります。私はステンレスのモノしか使用しませんが、屋内であればメッキで屋外であればステンレスというのが普通です。
支持幅もおおよその目安があり
- 塩ビ管なら1mピッチ
- 鋼管や金属管なら2mピッチ
- 樹脂管なら1mだが、場合によっては50㎝ピッチ
位が普通である。
勿論それだけではなく、分岐箇所や曲点の位置を加味して固定する必要がある。
種類もかなり豊富で配管の材質、形状、ルート、金具を固定するモノの材質や形状も影響してくるので、「1つの現場で1つの支持金具とはならない」のが普通である。
支持金具類
支持金具とは・・・配管を支える金具。
サドルバンド、片サドル
特徴
配管を壁や床、天井へ固定する金具。主に水道管や電気のさや管、ガス管の固定に使用される、乗馬器具の鞍のような形をしている。両サドルともいう。
片サドルも同じだが、固定部分が一か所であるので支持力は少し弱い。
双方とも屋内外問わず一番使用されている支持金物。
メリット・デメリット、使用法等
- サドルバンドのメリット
- 両サイドで固定できるため、変則的な場所でも固定できる。
- 柔らかい為、曲げ加工がしやすい。
- 大小様々な大きさがある為、配管以外でも何かと使える。
- 片サドルのメリット
- 固定箇所が1箇所なので、施工性がとても良い。
- 上記の理由から、サドルバンドで固定できないような狭い場所でも固定できる。
- 大小様々な大きさがある為、配管以外でも何かと使える。
- パイプを2本並べて固定しても見た目が悪くならない。
- 配管を柱や床に固定するが支持力が少し弱い為、音や振動が伝わりにくい。
- サドルバンドのデメリット
- 固定箇所が2箇所の為、大量にあると煩わしい
- パイプを2本並べて固定するとチグハグニになり見た目が悪くなる。
- 配管を柱や壁に固定する為、音や振動が伝わりやすい。
- 片サドルのデメリット
- 固定箇所が1箇所の為、支持力はサドルバンドより弱い。
- 厚みがあり固い為、加工はしにくい。
一長一短あるので状況に応じて使い分ける。
吊りバンド
特徴
文字通り配管パイプを吊るための金具。タンと呼ばれる部分が上になる。
左のメッキが鋼管用で右のステンが塩ビ管用。
メリット・デメリット、使用法等
- メリット
- 天井から吊り下げて指示できるため勾配を取るにも楽ちん。
- 梁や桁があってもその下を通し、パイプを真直ぐ配管できる。
- デメリット
- 低くても顔の前、通常は頭上にあるので施工時に首が疲れる。
- あくまでも落下しないようにするだけなので揺れる。
垂れ下がり防止のための金具なので、強固にカチッとは固定できない。
木造吊りバンド用付属金具
特徴
木造建築の吊りバンドとセットで使用する金具たち。双方ともナット部分に寸切を入れて吊り下げる。
木造にしか使用されない。
鉄骨吊りバンド用付属金具
特徴
鉄骨造りの建築物の吊りバンドとセットで使用される金具たち。
鉄骨を挟んだり、引っ掛けたり、突っ張ったりして使用する。
種類がかなり豊富にあるので目的に合わせて選択する。
立管バンド
特徴
配管の立管の固定にしようする金具。先ほどの吊りバンドと形は似ているが用途は全く違う。
メリット・デメリット、使用法等
- メリット
- 柱や壁から離して固定する為、後から保温巻きや壁の塗装をするのも施工しやすい。
- カッチリ固定できるため、見た目が良い。
- デメリット
- 固定箇所が2箇所あるので少し面倒。
- パイプを近い距離で平行して並べるとナットがとても締めにくい。
よく使用される。ステンレス製を強く推奨する。
立管バンド用付属金具
特徴
立管バンドとセットで使用される金具たち。壁に直に固定若しくはアンカーを打って固定する。
アングル架台、Uボルト
特徴
三角アングルを壁面に固定し、水平部分に配管を乗せてUボルトで固定する金具。ほぼセット。
アングルの大きさや形は様々。Uボルトも色々なサイズがある。
メリット、デメリット、使用法等
- メリット
- 大口径の横引き配管を壁に付けることなく、綺麗に配管できる。
- アングルの大きさによって同時に乗せられる本数が変えられる。
- 強固に固定できる。
- デメリット
- 躯体がしっかりしていないと外れて管が破損する。
- 通路で使用する場合は金具が出る為、高い位置で使用しなくてはならない。
- 壁からかなり出てくるため、場所が必要。
屋外でのラッキング保温時には大抵使用される支持金具セット。
横並びに配管が乗せられる為、スッキリして見える。
レベルバンド
特徴
排水管のレベル、勾配を取る為の金具。両サイドのナットを上下させて勾配をとる。
メリット、デメリット、使用法等
- メリット
- ナットの上下だけで簡単に所定の勾配がとれる。
- 両サイドの寸切ボルトを変えれば長くても使える。
- デメリット
- 一般家庭の床下等に設置されているので、修繕で潜った時に服やズボンに引っ掛かる。
- 幅があるので狭い場所には向かない。
排水管の土間置きや床置き配管時には最強の金具。
何種類かがあり、簡単に上下できるモノや固定が楽な物もある。
特殊金具
特徴
水栓柱を固定する専用のバンド。これは壁にくっつけるタイプ。
他にも壁から離すタイプなどがある。
まとめ
今回は屋内工事、屋外工事共に使用する『支持金具』の解説をしました。地域やメーカーでも呼び方が違うことが有りますがご容赦ください。
他にも防振ゴム付きの金具や樹脂製のモノも多々ありますが今回は省きます。
そしてこの材料の覚える順番としては、サドルバンド・片サドルが3番目、吊りバンド・立管バンドとレベルバンドは5番目、その他は9番くらいかと思います。
- 私が考える新人さんに教える順序は以下の通りです。
- 雨水配管 屋外
- 排水配管 屋外
- 給水配管 屋外 ← ココ
- 給湯配管 屋外
- 排水配管 屋内 ← ココ
- 給水配管 屋内
- 給湯配管 屋内
- 機器設置
- 修理 ← ココ
- 設計
- 6と7は最近同じ材料を使用するので同率でもいいですね!
- 私が教えてもらった時代はお湯は銅管でしたので、給湯の方が難易度が高かったのです。
支持金具はそれぞれに特徴があり、その特徴をよく理解した上で選択をしなければ思ったような効果が出ず、手直しせざる負えないような事態にもなりかねません。
手直しできればいいですが、そんな場所ばかりでもありませんので要注意です。
特に注意すべきは『音』と『振動』です。
水道屋さんの中にはアングル架台とUボルトのセットは使用したことも無い人もいるぐらいです。水道屋さんではなく設備屋さんが使う物ですしね。
私もカタログを眺めていると「なんだこれ?」と思う物もあります。
結構ワクワクしますよ。カタログ眺めるの。
後、この支持金具の事に少し詳しくなるだけで配管の幅が広がるのは間違いありません。勉強あるのみです。
施工方法は後日、良い事例が出来たら記載する予定です。
さて、次回は施工事例の解説をしたいと思います。よろしくお願いします。
今日もありがとうございました。