【配管の種類】金属管 鉄管、鋼管とは?

こんにちわ!お世話になります。DKです。

鉄管や鋼管はほぼほぼ同じものと思ってもらえばいいと思う。

ただ私の中で鋼管は配管工が扱うもので、鉄管は単管パイプや農作業用の細い鉄製杭のイメージが強い。
一昔前まではこの鋼管での配管が一般住宅でも主流であったが、施工性・コスト面から段々と塩ビ管へと移行。

今でももちろん使用はするが、少し限定的な使われ方をしている。

水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管

VLP、JLP、LP 水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管

VA
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特徴

鋼管内面に硬質ポリ塩化ビニルをライニングした水道用の鋼管

使用場所や用途によって管種がいくつか存在する。
一般住宅ならVA管かVB管。給湯管やガス管には使用しない。

  1. SGP-VA  屋内一般配管
  2. SGP-VB  屋内一般・屋外露出
  3. SGP-VD  地中埋設・屋外露出

呼び径 15A,20A,25A,32A,40A,50A,65A,80A,100A,125A,150A

    ½㌅,¾㌅,1㌅,1¼㌅,1½㌅,2㌅,2½㌅,3㌅,4㌅,5㌅,6㌅

メリット

内面が平滑な硬質塩化ビニルで異物が付着しにくくなっている。摩擦抵抗も少ないため流量への影響も少ない。塩化ビニルが使用されていても強度が強い。耐食、耐薬品性に優れている。

原則、水道用なので他の流動体での使用はしない。

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デメリット

鉄製のパイプな為、一般住宅での施工性とコスト面が塩ビ管に比べて極端に悪い。

施工が悪いと内外面ともに錆びる。

使用用途

  • 一般住宅の屋内。
  • 公共建築物の屋内外。
  • ビル等高層タワーやボイラー室、機械室の給水配管等

FLP、PFP 水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管

特徴

鋼管の内面に粉体のポリエチレンを融着させた水道用のライニング鋼管。

これも使用場所や用途により管種がいくつか存在する。一般住宅にはほぼ使用されない。給湯管やガス管には使用しない。

  1. SGP-PA   屋内一般
  2. SGP-PB   屋内一般・屋外露出
  3. SGP-PD   地中埋設

呼び径 15A,20A,25A,32A,40A,50A,65A,80A,100A

    ½㌅,¾㌅,1㌅,1¼㌅,1½㌅,2㌅,2½㌅,3㌅,4㌅

メリット

ライニングしてある皮膜材は最も安全性の高い合成樹脂であるポリエチレンを使用してあり、溶剤や重金属は含まれていない。そのため、管内部の水質には影響がない。被膜のポリエチレンは良質であり密着性も高い。ポリエチレンは吸水性が少ないため、耐水性がかなり高い。

デメリット

少し高価な為一般住宅にはまず使用されない。

使用用途

集合住宅や公共建築物、ビル等の非住宅の屋内外給水配管等。

HVA、HTLP 水道用耐熱性硬質塩化ビニルライニング鋼管

特徴

要するに上記水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管の給湯管バージョン。耐熱温度は85℃以下。

呼び径 15A,20A,25A,32A,40A,50A,65A,80A,100A

    ½㌅,¾㌅,1㌅,1¼㌅,1½㌅,2㌅,2½㌅,3㌅,4㌅

メリット

内面を耐熱性樹脂で被覆されているので、耐食性・耐久性に優れている。長年使っても、さびこぶの発生による流量変化がおきにくい。

デメリット

高価な為一般住宅には使用されない。使ったことのない水道屋さんも多い。

使用用途

耐震・防火区画のある建築物の給湯・冷温水循環配管等

SGP 配管用炭素鋼鋼管(白管・黒管)

白管

特徴

飲料水以外の流動体の管路。

白管は管の表面に亜鉛メッキ処理が施してある。
黒管は口径と使用用途が豊富。

耐圧性能は1.0Mpaだが、使用温度は-15℃~350℃。
只、昔の職人にはあまり知識もなく給水管や給湯配管に使用する人もいた。

SGPの白管・黒管なのだが圧力配管用炭素鋼鋼管というのもある。

呼び径 6A~500Aまでの24段階

    ⅛㌅~20㌅

メリット

飲料水以外の流動体の配管に幅広く使える。

ガスやエアー配管、重油配管、低圧の蒸気配管、井戸配管消火設備、工業用水配管、冷温水配管等。

デメリット

内面に被覆等があるわけではないので、流動性は良くなくライニング管に比べ摩擦抵抗は大きい。

ガスやエアー配管、重油配管ならいいのだが、井戸配管に使用すると、井戸の水質により管の寿命が左右される

冷温水配管では季節限定で使用していた場合、管内の水が動かないために錆びる。

使用用途

ガスやエアー、油、井戸、消火用、工業用水、蒸気、冷温水等の配管経路。

まとめ

上記のように鋼管には使用用途や場所、流体の種類において色々な物が存在する。一般の方でも見た事がある方もいるだろうが、施工はまずできない。管の種類によっては業者ですら見たこともないような種類まである。

それに加えて同じ管種でも接合方法で厚みを変えたりしなければならず、なかなかに厄介でもある。

公共の建物や高層の建築物、工場等に出入りする会社に勤めなければ、今の若い水道屋さんは修理も配管は勿論選別・選定もできないのではと思う。

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さて、次回は配管の種類からステンレス管や銅管、鉛管と鋳鉄管の解説をします。よろしくお願いします。

今日もありがとうございました。

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