こんにちわ!お世話になります。DKです。
今回は架橋ポリエチレン管継手、ポリブデン管継手の紹介と解説です。
と言っても、一般住宅用のΦ10㎜用とΦ13㎜用は同じ継手で大丈夫です。Φ16㎜からはそれぞれ専用の継手で施工する必要があります。
メーカーの標準仕様には『同じメーカーの継手を使用してください。』とあります。不思議に思い異なるメーカーで配管して試した結果、セキスイ・オンダ・タブチは圧力試験をしても問題はなかったです。
しかし、ご使用の場合は自己責任でお願いします。
この管種の継手は3タイプに分かれます。
- ワンショット式
- コア一体締込式
- 拡径圧入式
施工の工程の管単純に並べるとこうなります。
1のワンショット式はその名の通り、管をそのまま規定寸法まで差し込めば完了する超簡単タイプです。ポリエチレン管継手の様に面を取る必要すらありません。
注意点は挿入確認を音や目で確認できるものとそうでないものが有り、後者の入れた時の感覚で確認するタイプは施工がしにくかったり狭かったりして力が入れれずに入ったと勘違いしてしまうことが有る。そうなると通水時や圧力試験時に抜けてしまうので、そういう箇所があった時は要注意です。
2のコア一体締込タイプはポリ継手にもあったモノと施工的には同じです。違うのはポリ継手ではガイドリングは樹脂製だったのに対し、こちらは金属です。そしてこちらは明確に作業終了の目安があります。
それは「ねじ込む箇所のネジ部分が無くなって止まる」ところまで締めればOKという事です。要は『継手本体と袋ナットの隙間が無くなるまで締める』です。
3の拡径圧入式は作業工程が多い上に専用の工具が2つも必要です。拡径は継手に入れる為にパイプの口径を専用の工具で広げます。そしてその広げた口を継手に挿し込みますが、人力ではなくこれも専用の工具で挿入していきます。
そして他と最も違い理由は『架橋ポリエチレン管専用の継手』という事です。ポリブデン管には使用できません。
お勧めは間違いなく1のワンショット式です。何と言ってもこの手軽さは他の追随を許しません。
継手 ⑩
継手とは・・・2つ無いし3つの部品や部材を結合する事、またはその結合部分の事。
架橋ポリエチレン管継手、ポリブデン管継手
架橋ポリエチレン管継手、ポリブデン管継手(1.ワンショット式)
特徴
差し込んで完了の簡単継手。ポリ継手とは違い、本当に差すだけ。
しかしメーカーや種類によって少しコツとか特徴みたいものがある。
- 音が鳴って離脱防止が食い込んだことを知らせてくれるタイプ。
- 規定の所まで挿入できたのか確認できるのぞき穴があるタイプ。
- 差し込んでいくと2段階で入った感触のあるタイプ。
- かなり力が必要なタイプ。
- 仕様書通りにシールを貼って目印を付けるタイプ。
- コアをパイプへ入れてから継手へ差すタイプ。
等がある。
一つ一つ違うというわけでは無い。例えばセキスイの継手は1と3と4が該当するし、オンダの継手は3と5と6という感じで各社それぞれ特色がある。
- メリット
- 施工性が良い。
- Φ10㎜とΦ13㎜は架橋ポリエチレン管、ポリブデン管共に使用できる。
- 音や目で確認が出来る。
- 狭い場所でも施工できる。
- デメリット
- 感覚で施工の可否を決めるモノもある。確認ができない。
- パッキン式の為、劣化すれば漏れる。
種類と解説、使用法等
ワンショット式
現物写真 | 記号 | 名前 | 使用法 |
---|---|---|---|
S | ソケット | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 | |
L | エルボ | パイプとパイプを90°曲げて接続する継手。 | |
T | チーズ | パイプとパイプを90°の角度で、若しくは左右へ分岐する継手。 | |
― | IN | 異径ソケット | 異径のパイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 |
― | INT | 異径チーズ | 異径のパイプとパイプを90°の角度で分岐する継手。 |
オス | オスネジ | 片方がオスネジで、もう片方がソケットになっている継手。 異種管接合継手。機器接続継手。 | |
メス | メスネジ | 片方がメスネジで、もう片方がソケットになっている継手。 異種管接合継手。機器接続継手。 | |
座付水栓L | 座付水栓エルボ | 片方が平行メスネジで、もう片方がエルボになっている継手。 異種管接合継手。機器接続継手。 | |
― | ナット付きアダプター | 片方が袋ナットで、もう片方がソケットになっている継手。 異種管接合継手。機器接続継手。 | |
― | エルボアダプター | 片方が袋ナットで、もう片方がエルボになっている継手。 異種管接合継手。機器接続継手。 | |
床出S | 配管アダプター | 片方が平行メスネジで、もう片方がソケットになっている継手。 異種管接合継手。機器接続継手。 | |
床出45L | 床立上げアダプター | 片方が平行メスネジで、もう片方が45°Lになっている継手。 異種管接合継手。機器接続継手。 | |
HI変換S | HI変換アダプター | 片方がHIソケットで、もう片方がソケットになっている継手。 異種管接合継手。 | |
HI変換L | HI変換エルボ | 片方がHIソケットで、もう片方がエルボになっている継手。 異種管接合継手。 | |
Cu変換S | 銅管変換アダプター | 片方が銅管締付継手で、もう片方がソケットになっている継手。 異種管接合継手。 | |
― | 樹脂管テストプラグ | 樹脂製のテスト用プラグ。 簡単に脱着出来て再利用可能。 |
上記金属継手はコアを前もって挿入するタイプ。
架橋ポリエチレン管継手、ポリブデン管継手(2.コア一体締込式)
特徴
袋ナットと金属ワッシャーを本体から分離し、パイプへ向きを間違えないように取り付けた後本体へ差し込み、ワッシャーを入れて袋ナットを締め付けるタイプの継手。
ワンショット式と比べると工程が多い。
- メリット
- 施工性は2番目に良い。
- Φ10㎜とΦ13㎜は架橋ポリエチレン管、ポリブデン管共に使用できる。
- パッキンで止水していないので耐久性に富む。
- 分解して再使用が出来る。
- 締込み目安が明確である。本体と袋ナットの隙間が無くなればOK。
- デメリット
- 工程がやや多い。
- 金属ワッシャーが無くなり易い。
- 狭い場所での施工がやや困難。
種類と解説、使用法等
私が使用しないため写真が撮れませんでした。
どこかで撮れたらまたアップします。
種類や使用法はワンショット式とほぼ同じです。
架橋ポリエチレン管継手、ポリブデン管継手(3.拡径圧入式)
特徴
専用工具でパイプの口径を拡張し、別の専用工具を用いて継手へ圧入させる継手。
一番工程が多い。
初期費用が掛かるし、慣れが必要。
接合強度は一番強い。
- メリット
- パッキンによる止水で無い為、耐久性に富む。
- 工具で接続する為、接続不良になりにくい。
- デメリット
- 架橋ポリエチレン管専用の継手。
- 工程が多い。手間が掛かる。
- 専用の工具が必要。
- 慣れが必要。
- 狭い場所での施工は困難。
種類と解説、使用法等
これも私が使用しないため写真がありません。
種類や使用法はワンショット式とほぼ同じです。
まとめ
今回も配管の要である『継手』について解説しました。地域や会社、メーカーでも呼び方が違うことが有りますがご容赦ください。
この継手を覚える順番は同じ素材を使用するので6と7が同率です。
- 私が考える新人さんに教える順序は以下の通りです。
- 雨水配管 屋外
- 排水配管 屋外
- 給水配管 屋外
- 給湯配管 屋外
- 排水配管 屋内
- 給水配管 屋内 ← ココ
- 給湯配管 屋内 ← ココ
- 機器設置
- 修理
- 設計
- 6と7は最近同じ材料を使用するので同率でもいいですね!
- 私が教えてもらった時代はお湯は銅管でしたので、給湯の方が難易度が高かったのです。
こんな感じですかね。
その他にこの継手の長所は地中に埋設できる種類もある事です。
私が愛用している継手類は全部が地中埋設OKで重宝している理由の一つです。ですが、あまり好んで埋設したりはしませんが・・・
理由はパイプ自体が柔らかく、傷つき易い事です。
やむを得ない場合のみ被覆の厚いタイプの管で施工しています。
施工方法は
こんにちわ!お世話になります。DKです。今日は架橋ポリエチレン管とポリブデン管の施工方法と注意点の解説になります。ポリエチレン管類の第二弾です。これもDIYにもってこいの材料です。ポリエチ[…]
施工の簡単さや便利性で選ぶと間違いなく1のワンショット式を選びますが、継手自体の性能としては3の拡径圧入式が最も堅固な接合方法のように感じます。仮設の給水管や給湯管として使用するなら使い回しの利く2のコア一体締込式がいいと思います。
要は現場と用途に合わせて選ぶのが大事だという事です。
この考えは材料資材の種類の増えた現在では、水道屋さんの見ならず色々な職種でも必須項目です。
そしてやはりDIYで使用するなら1のワンショット式をお勧めします。
理由は散々書いてきましたが簡単であることです。
間違いなく水道管の施工の中で一番だと思います。
ただ塩ビ管の継手と比べると10倍くらいはしますので、失敗は財布に大ダメージです。
よく考えて選んでください。
さて、次回は水道配水用ポリエチレン管継手の紹介と解説をしていこうと思います。よろしくお願いします。
今日もありがとうございました。