【ポリエチレン管】の施工方法と継手、使用工具と注意点③!

こんにちわ!お世話になります。DKです。

今日はポリエチレン管類の中の配水用ポリエチレン管の施工方法と継手の種類、工具類と注意点の解説をしたいと思います。

先に言います。この管、天候と現場状況に恵まれればとても施工しやすい管です。超優良です。天気が悪いと施工自体したく無くなりますが・・・・・

因みにこの管はDIYのレベルではありません。宅内専門業者では施工できません。

ポリエチレン管類③

水道配水用ポリエチレンパイプ

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準備

まず下見へ。

1.お施主さんと打合せ

  • どこからどこまでの区間なのか?
  • どのくらいの工期があるのか?
  • 現場付近で干渉しそうな工事があるのか?

をお聞きする。上記の確認が出来たら

2.管路及び道路状況調査

  • 仕切弁は何処にあるのか?(断水する軒数は?)
  • 片側交互通行か全面通行止めか?
  • 側道があるのか?
  • 分岐箇所又は接続箇所に配管があるのか?深度と離れは?
  • 口径と管種は?
  • 他に埋設されている管は?(下水道、NTT、ガス、農水等)
  • 舗装構成は?

3.測量と機械工具・資材選定

  • 配管経路、距離と曲点・角度
  • 道路下か?敷地内か?
  • 表層材の取壊しの有無と仕上がり具合
  • 工事看板の設置場所
  • 必要日数と人数、音や埃、車の出入りなどの制限の有無と駐車スペースの確認
  • 機械工具と資材や残土、残材仮置き場の選定

等を把握し、御見積書を提出する。

お施主さんのOKをいただき、全ての準備が出来たら、工事開始!

  • 必須工具
  1. 配水用ポリエチレン管 必要口径×長さ
  2. EF継手 必要形状×個数
  3. スケール(メジャー)
  4. 水道配水用PE管融着機セット
    • EFコントローラー
    • 各種クランプ
    • スクレーパー
    • ポリカンナ
    • PEカッター

必要に応じてその他の工具を追加する事!

継手の種類

  • EFソケット  管と管を真直ぐ接続する。
  • EFベンド   管と管を接続する曲がり部。90°、45°、22°½、11°¼がある。
  • EFSベンド  Sの字に曲がった継手。高さや通りを変更する。300、450、600がある。
  • EFチーズ   管を分岐する。異径へ変更できるものもある。
  • F付EFチーズ フランジが付いたチーズ。
  • EFキャップ  管路を止める。

この他にも便利な継手もある。例えば片受型の物がある。直管部の受け口の向きを揃えられるので重宝する。

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施工方法と注意点

新規の場合は

  1. 施工する管の表面に深い傷が無いかを確認する。(あった場合は切り取って捨てる)
  2. 堀山へパイプを入れて配管全体を見る
  3. パイプ表面の汚れをウエス等で拭く
  4. パイプ側へ継手に入る長さを写して、切削部分にマーキングを施す
  5. パイプ表面をスクレーパーで3で書いた線の少し手前まで切削する。(継手へ入る長さの線は消さないように)
  6. 5で切削した面と継手内部をエタノール等を染込ませたペーパータオル(毛羽立たない物)で綺麗に清掃する
  7. パイプを継手へゆっくりと挿入する。
  8. 継手と管をクランプで固定する。
  9. 発電機を掛け、EFコントローラーをセットして継手端子に出力ケーブルを接続する。
  10. バーコードを読んで融着データを読み取る
  11. EFコントローラーのスタートボタンを押して通電開始
  12. 通電が終わり融着完了と出たら継手のインジケータ(突起)が出ているかを確認する。
  13. そのまま規定の冷却時間をおき、全ての工具を外す。
  14. 埋め戻す前に通りを測り、目視で確認する。
  15. 管横まで保護用の砂で埋める。
  16. 配管が浮かないように上から押さえながら管下の隙間を慎重につつく。
  17. 配管を上から軽く踏んだり押したりして下がったりたわまなければ、通りを確認した後また保護砂を被せる。
  18. パイプより10㎝位被せたらタコで突き固める。
  19. 保護砂より20㎝土を被せて振動プレート等で転圧し、中間表示テープを設置する。
  20. 路床の高さまで埋めたら、管の曲点や深度・通り、口径変更や分岐箇所等に識別マーカーを設置する。

雨天や降雪の場合は

  • 簡易テントなどで融着部分が塗れないようにする。
  • 土嚢袋に砂や土を詰めて路面から堀山に水が入らないようにせき止める。

等の水対策を講ずるべし!

深い傷とは管厚の10%を超えていたらアウト。融着してもその部分が埋まらず強度が出ない。

そして継手への標線記入とマーキング。マーキングは✖印や斜め線、波線を書くとよい。スクレーパーで削った時、まばらに削っていたり上記のような深い傷があったりするとよくわかる為、管全体にまんべんなく書く事。スクレープは失敗しても同じ個所で2回以下。それ以上は管を切って別の場所で行う。

次は清掃。これ結構大事。溶かして一体化させる為、ゴミがあると強度が落ちる。若しくは漏れる。エタノールは95%以上の純度の物が望ましく、ペーパータオルもメーカー推奨品を使用する。が、価格も安くて同等品もあるのでそちらの方が良いと思う。ウェットティッシュみたいな物もある。清掃時は軍手不可!!

継手へ挿入する場合も清掃した場所を絶対に触らない事

クランプを設置する時に、外しやすく固定しやすく写真写りが良く、インジケータの確認の邪魔にならない位置で固定する事。結構面倒くさいが重要。モノや状況等では下向きに取り付けないと写真が撮れないとか、インジケーターが確認しにくいということが有る。

そして、コントローラーのスタートボタンを押す前に2~3人で確認しながらざっとシミュレーションしながら周囲の確認をする事をお勧めする。(崩れそうな箇所の撤去や余掘りが必要なことも有る)

コントローラーのスタートボタンを押してから規定冷却時間を迎えるまでは一番注意が必要である。ここで失敗すると継手は使えなくなるし管も切り取らなくてはならない。要は取り外して再使用はできないのである。

その為

  • 発電機の燃料は良いか
  • 周囲に崩れて来る所は無いか
  • コントローラーのコンセントは抜け掛かっていないか
  • 管や継手は動くことは無いか
  • 降雨や降雪は大丈夫か
  • 周囲に倒れたり落ちてくるものはないか

等現場の人間全員で見張る必要がある。

融着完了のブザーが鳴り、インジケータが出ていれば後は冷却時間を待って器具類を外すだけ。

今日のまとめ

今日はポリエチレン管類の中の水道配水用ポリエチレンパイプの施工方法と注意点の解説をしました。

これの凄く優秀なところは『丘の上で配管が出来る事』です。丘の上とは堀山へ入れる前、要は地上でパイプを融着しておけるという事です。

何故それが優秀かというと、バックホウで掘る人は本日のノルマが10本とするとその10本ノンストップで掘っていけてしまうのです。地上で口径にもよるが5本とか繋げて、掘りあがったら投入して融着。と繰り返すと堀山の中での作業も2回無いし1回で済みます。管自体が軽いのも非常にありがたいです。

ただこれが下水道管工事との同時施工だと少し厄介になってしまうのですが・・・・

メーカーの実験資料も一度拝読すると良いかもしれません。

さて、次回は配管の種類でその他の管としましてボイド管を紹介します。よろしくお願いします。

今日もありがとうございました。

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