こんにちわ!お世話になります。DKです。
今回は『継手の種類』から鉄管、鋼管継手をご紹介します。
この管種の継手、とにかく種類が多い・・・・
という事で、白継手とコート・VB継手、VD継手に絞って解説していきます。
- 白継手とコート継手は使用管種の違いは有れど、商品ラインナップや形状、施工方法は似たようなものが多い。
- VD継手は管の性質上、上記2種と比べて少し形状や施工方法が少し異なる。
という違いがあります。
1は白継手の方が対応口径が多い分種類は多いが、対応している口径が同じであればラインナップも同じである。
ラインナップが同じであるなら施工方法も同じである。
2の方は
使用する場所が白継手・コート継手と被る場所もあるが基本的には異なる。
地中埋設が主だが、湿気の多い室内などにも使用する。したがって外部からの防水性能が高い継手である。
継手 ⑤
継手とは・・・2つ無いし3つの部品や部材を結合する事、又はその結合部分の事。
鉄管継手、鋼管継手
白継手
特徴
溶融亜鉛メッキで表面処理が行われており、カドミウムや鉛を使用しておらず環境に配慮された継手である。
使用用途は
- 消火用水管
- 工業用水管
- 冷温水管
- 冷却水管
- 中水管
- エアー管
- 送油管
- ガス管
等多岐にわたる。
種類と解説、使用法等
標準的な白継手類
現物写真 | 記号 | 名前 | 使用法 |
---|---|---|---|
S | ソケット | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 | |
L | エルボ | パイプとパイプを90°曲げて接続する継手。 | |
45°L | 45°エルボ | パイプとパイプを45°曲げて接続する継手。 | |
T | チーズ | パイプとパイプを90°の角度で、若しくは左右へ分岐する継手。 | |
IN | 異径ソケット | 異径のパイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 | |
INL | 異径エルボ | 異径のパイプとパイプを90°曲げて接続する継手。 | |
INT | 異径チーズ | 異径のパイプとパイプを90°の角度で分岐する継手。 | |
Ca | キャップ | パイプの止めやカバーに使う継手。 | |
Pu | プラグ | パイプの止めやカバーに使う継手。 | |
Ni | ニップル | 短いパイプ。 ネジ切機では作れないサイズの物もあり、重宝する。 | |
六角Ni | 六角ニップル | ネジ以外の部分が六角になっている継手。 | |
Bu | ブッシュ ブッシング | 異径のパイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 片方がオスネジで、もう片方がメスネジになっている。 |
白特殊継手類
現物写真 | 記号 | 名前 | 使用法 |
---|---|---|---|
ST | ストエル ストリートエルボ | 片方がオスネジで、もう片方がエルボになっている継手。 | |
U | ユニオン | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 上下若しくは左右から管と管を付け合わせて接続できる。 | |
F5k | 合フランジ5k | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 異種管接合継手。機器接続継手。耐圧規格JIS5k | |
F10k | 合フランジ10k | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 異種管接合継手。機器接続継手。耐圧規格JIS10k | |
組F | 組フランジ | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 異種管接合継手。 | |
LAS | 離防付LAショート | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 異種管接合継手。 | |
LAL | 離防付LAロング | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 異種管接合継手。 | |
LAT | 離防付LAチーズ | 真直ぐなパイプから90°の角度で枝管を割り付ける継手。 異種管接合継手。 |
コート継手
特徴
エポキシ樹脂コーティングがされた継手。エポ継手。
使用温度が40℃以下と低い。
最近ではインコア継手に取って代わられ、使用されなくなってきた絶滅危惧種。
使用用途は
- 消火用水管
- 工業用水管
- 冷温水管
- 冷却水管
- 中水管
と、流体は『水』に限られる。
種類と解説、使用法等
標準的なコート継手類
現物写真 | インコア継手写真 | 記号 | 名前 | 使用法 |
---|---|---|---|---|
S | ソケット | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 | ||
L | エルボ | パイプとパイプを90°曲げて接続する継手。 | ||
45°L | 45°エルボ | パイプとパイプを45°曲げて接続する継手。 | ||
T | チーズ | パイプとパイプを90°の角度で、若しくは左右へ分岐する継手。 | ||
IN | 異径ソケット | 異径のパイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 | ||
INL | 異径エルボ | 異径のパイプとパイプを90°曲げて接続する継手。 | ||
INT | 異径チーズ | 異径のパイプとパイプを90°の角度で分岐する継手。 | ||
― | Ca | キャップ | パイプの止めやカバーに使う継手。 | |
― | Pu | プラグ | パイプの止めやカバーに使う継手。 | |
― | Ni | ニップル | 短いパイプ。 ネジ切機では作れないサイズの物もあり、重宝する。 | |
― | Ni | VBニップル | 短いパイプ。 ネジ切機では作れないサイズの物もあり、重宝する。 | |
― | 六角Ni | 六角ニップル | ネジ以外の部分が六角になっている継手。 | |
― | Bu | ブッシュ ブッシング | 異径のパイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 片方がオスネジで、もう片方がメスネジになっている。 | |
― | WS | 水栓ソケット | 片方はコアが入っておらず、もう片方はコアが入っているソケット。 異種管接合継手。機器接続継手。異径タイプもある。 | |
― | ― | WL | 水栓エルボ | 片方はコアが入っておらず、もう片方はコアが入っているエルボ。 異種管接合継手。機器接続継手。異径タイプもある。 固定するための台座が付いた『座付き』ある。 |
― | ― | WT | 水栓チーズ | 一口はコアが入っておらず、後2口はコアが入っているチーズ。 異種管接合継手。機器接続継手。異径タイプもある。 |
コート特殊継手類
現物写真 | インコア継手写真 | 記号 | 名前 | 使用法 |
---|---|---|---|---|
― | ST | ストエル ストリートエルボ | 片方がオスネジで、もう片方がエルボになっている継手。 | |
U | ユニオン | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 上下若しくは左右から管と管を付け合わせて接続できる。 | ||
― | ― | F5k | 合フランジ5k | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 異種管接合継手。機器接続継手。耐圧規格JIS5k。 |
― | F10k | 合フランジ10k | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 異種管接合継手。機器接続継手。耐圧規格JIS10k。 | |
― | 組F | 組フランジ | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 異種管接合継手。 | |
― | LAS | 離防付LAショート | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 異種管接合継手。 | |
― | LAL | 離防付LAロング | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 異種管接合継手。 | |
― | LAT | 離防付LAチーズ | 真直ぐなパイプから90°の角度で枝管を割り付ける継手。 異種管接合継手。 |
VD継手
特徴
表面にプラスチックのような物の付いた少し大きい継手。
コア一体の内蔵型が一般的。
継手の内外面を塩化ビニル樹脂やポリオレフィン樹脂等で内蔵のコアと一体形成した継手。
防食性能が高い。
使用用途は
- 上水道管
- 工業用水管
- 冷却水管
- 中水管 等
とあまり多くない。
適用温度が0~40℃と低い。
種類と解説、使用法等
標準的なVD継手類
現物写真 | 記号 | 名前 | 使用法 |
---|---|---|---|
S | ソケット | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 | |
L | エルボ | パイプとパイプを90°曲げて接続する継手。 | |
45°L | 45°エルボ | パイプとパイプを45°曲げて接続する継手。 | |
T | チーズ | パイプとパイプを90°の角度で、若しくは左右へ分岐する継手。 | |
IN | 異径ソケット | 異径のパイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 | |
INL | 異径エルボ | 異径のパイプとパイプを90°曲げて接続する継手。 | |
INT | 異径チーズ | 異径のパイプとパイプを90°の角度で分岐する継手。 | |
Ni | ニップル | 短いパイプ。 ネジ切機では作れないサイズの物もあり、重宝する。 | |
WS | 水栓ソケット | 片方はコアが入っておらず、もう片方はコアが入っているソケット。 異種管接合継手。機器接続継手。異径タイプもある。 | |
― | WL | 水栓エルボ | 片方はコアが入っておらず、もう片方はコアが入っているエルボ。 異種管接合継手。機器接続継手。異径タイプもある。 固定するための台座が付いた『座付き』ある。 |
― | WT | 水栓チーズ | 一口はコアが入っておらず、後2口はコアが入っているチーズ。 異種管接合継手。機器接続継手。異径タイプもある。 |
― | Pu | プラグ | パイプの止めやカバーに使う継手。 |
VD特殊継手類
現物写真 | 記号 | 名前 | 使用法 |
---|---|---|---|
― | U | ユニオン | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 上下若しくは左右から管と管を付け合わせて接続できる。 |
― | F5k | 合フランジ5k | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 異種管接合継手。機器接続継手。耐圧規格JIS5k。 |
― | F10k | 合フランジ10k | パイプとパイプを真直ぐに接続する継手。 異種管接合継手。機器接続継手。耐圧規格JIS10k。 |
まとめ
今回は配管をする時に重要な『継手』について解説しました。地域や会社、メーカーでも呼び方が違うことが有りますがご容赦ください。
この種類も塩ビの例にもれず、順位は屋外配管は3番目、屋内配管は6番目になります。
- 私が考える新人さんに教える順序は以下の通りです。
- 雨水配管 屋外
- 排水配管 屋外
- 給水配管 屋外 ← ココ
- 給湯配管 屋外
- 排水配管 屋内
- 給水配管 屋内 ← ココ
- 給湯配管 屋内
- 機器設置
- 修理
- 設計
- 6と7は最近同じ材料を使用するので同率でもいいですね!
- 私が教えてもらった時代はお湯は銅管でしたので、給湯の方が難易度が高かったのです。
この鋼管継手達ですが、塩ビ継手と比べて実は結構デリケートでして・・・・
- 湿気の高い場所への保管は出来ない。
- 錆びた物に触れていると錆びる。
- 雨に濡れたらご臨終。
と保管にも気を使う。その為、発注の際極力余らせないようにすることが重要!
施工方法は
こんにちわ!お世話になります。DKです。今日は鉄管、鋼管の施工方法と注意点を解説します。最近では一般の住宅に鋼管を使用することはほぼなくなりましたが、公共の施設や工場、オフィスビル等では現在も使用されてい[…]
鋼管は配管をするのに塩ビ管よりもかなり高度な知識と段取りが必要な管です。施工をするにあたっても継手の種類、個数、1個あたりの距離を正確に把握して、尚且つ先の工程や他業者との兼ね合い等も加味しながら進める必要があります。
というのも、塩ビやポリ管の様に『もし長ければ切って短くする』という事が簡単にできません。ネジ加工が必要だからです。
ネジ加工する為、継手部分もTS接合の様に接着剤を塗って差して終わり!みたいなわけにもいきません。必然的に漏水する確率も上がりますので、慎重に確実に行っていきましょう。
さて、次回は『小口径桝・タメマス』の紹介と解説をしていこうと思います。よろしくお願いします。
今日もありがとうございました。