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【塩ビ管】の施工方法と継手、使用工具と注意点②!

こんにちわ!お世話になります。DKです。

今回も管の施工方法の中から、VP管とHIVP管の2種類の水道用塩ビ管の施工継手の種類を解説します。使用工具や注意点なども解説していきたいと思います。

因みにVP管を排水管として使用する場合は、VU管の施工方法を参考にしてください。

塩ビ管、塩ビパイプ②

HIVP各種
HIVP各種

VP管、HIVP管

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準備

まずは下見。

1.お施主さんと打合せ

  • どのような器具をどこに設置するか?
  • どのような目的で使うのか?
  • 使用水源はどれを使うのか?(水道・井戸・農水等)

をお聞きする。上記3つを教えていただいたら

2.使用水源の経路調査

  • 止水栓はメーター器付近以外にあるか?(経路毎に止められるか?)
  • 水源に間違いはないか?(市水道か?井戸か?農水か?中水か?)
  • 分岐箇所に配管があるのか?
  • 口径は?

二つ目の『水源に間違いはないか?』はこれを間違えると補償問題とかになりうる。細心の注意を払うべし!

そしてクロスコネクション(異なる水源の配管を繋げてしまう事。バルブや逆止弁を付けてもダメ)は厳禁!!

知ってか知らずか、繋げてしまう業者もいる。お施主さんに逆らえないみたいだが、問題が起こったらそれどころではない

3.測量と機械工具・資材選定

  • 配管の経路、距離と曲点・角度
  • 露出か?埋設か?
  • 仕上げ材の確認
  • 表層材の取壊しの有無と仕上がり具合
  • 必要日数と人数、音や埃、車の出入りなどの制限の有無と駐車スペースの確認

等を把握し、必要なら御見積書を提出する。

お施主さんのOKをいただき全ての準備が出来たら、工事開始!

  • 必須工具
  1. VP管orHIVP管 必要口径×長さ
  2. VP継手orHI継手 必要形状×個数
  3. スケール(メジャー)
  4. 水平器
  5. 接着剤500g缶
  6. シールテープ
  7. ヘルメチックシール
  8. モンキーレンチ
  9. パイプレンチ、コーナーレンチ
  10. エンビカッタ
  11. ノコギリ、手鋸

必要に応じてその他の工具を追加する!

継手の種類

  • S  ソケット    管と管を真直ぐ接続する。
  • L  エルボ     管と管を90°曲げて接続する。45°曲がりはある。
  • T  チーズ     管を分岐する。
  • IN インクリーザー 管の口径を変更する。異径継手。S・L・Tがある。
  • VS バルブソケット 片方がTS接合でもう片方がネジ接合になっている。異種管接合継手。
  • Ca キャップ    配管路を止める。
  • 水栓継手 片側がメスネジの継手。メタルの有無もある。S・L・Tがあり固定用の座付きの物もある。メネジの相手は器具になることが多い。異種管接合継手。
  • シモク メーターユニオン メーター器若しくはメーターユニットへ直接塩ビ管を接続する継手。袋ナットとパッキン必須。
  • 床出しS 床出しソケット 器具の水道管接続口を床や壁から出した場合に、直接床や壁に固定できる羽が付いたメタル付き水栓ソケット。

その他にも便利な継手はあるが、おおよそ使うのはこのくらい。

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施工方法と注意点

新規配管ならば

  1. 堀山へパイプを入れて配管全体を見る
  2. パイプ表面と継手接合部分の汚れをウエス等で拭く
  3. パイプ側へ継手に入る長さを写す
  4. 写した位置よりも少し短めに接着剤を塗布する。
  5. 継手側へも接着剤をパイプ側より薄く塗布する。
  6. パイプを継手へ回しながら挿入し文字を上に向ける。(露出配管時なら文字は隠す)
  7. 動かなくて、傷つかない物へ押し付けてしばらく待つ。
  8. 力を抜いてみて、パイプと継手が動かなければ接合完了。
  9. 埋め戻す前に通水し漏れをチェックした後、通りを測り、目視で確認する。
  10. 大きい石や尖った物が配管に当たらないように管横まで細かい土や砂で埋める。
  11. 配管が浮かないように上から押さえながら管下の隙間をつつく
  12. 配管を上から軽く踏んだり押したりして下がったりたわまなければ、通りを確認した後また石等に気を付けて土を被せる。
  13. パイプより10㎝~20㎝位被せたら足で踏み固める。これを繰り返して埋める。

これが既設管からの分岐だった場合は

  1. 水源を確認し、止める。
  2. 将来の必要性に応じてバルブ等を取付ける
  3. 既設管を切断する。
  4. 既設管内の水分を切る錆びや切りカスがあれば取り除く
  5. 既設管へパイプを仮に繋げて配管全体を見る
  6. パイプ表面と継手接合部分の汚れをウエス等で拭くからは同じ。

『1.全体を見る』は敷地や建築物、構造物に対して平行か?垂直か?等、真上から見たり、敷地の平面図や鳥観図を描いた時の見た目を気にして、綺麗に解り易く配管する。

パイプや継手を拭いたり、水分を切るは接着不良防止のため。錆びや切りカスがあれば取り除くのは将来障害になり得るモノを見つけた時に除去しておく。

ただ、私としては錆びている=鋼管になるので、その時点で費用は掛かるが水道管の総配管替えを一応提案する。もちろん、その管の錆具合をお施主さん立会いの下、検分し納得していただいてからだが。

そして慣れてくると『3.パイプ側へ継手に入る長さを写す』を省略できる。何故なら管の口径を見ればおおよその長さがわかるようになるから。

写した位置よりも少し短めに接着剤を塗布する・継手側へも接着剤をパイプ側より薄く塗布するのは、塩ビの接着剤は溶かしてくっつける。パイプへたくさん塗ると継手に挿し込んだ時に継手側よりもパイプ側がより溶ける事になる。パイプ側がより溶けるという事は、溶けだす塩ビは継手の中へは入りにくく継手の外側へ出てくる。そして少し短めに塗ってあると、溶けた塩ビがムニュっと外へ出てきたときに継手のところで止まる。継手の終わりは真直ぐなので見た目が良い。そして抜けていないことが目視で確認できる

そして回しながら挿入すのは塗斑(ぬりむら)を無くすため。文字を上に向けるのは、将来管を破損した時等に管表面だけ掘り出せば口径がわかるから。露出配管時でも保温材を被せる時や塗装を施す時は字を表へ向ける。

埋め戻す前に通水するのは口径がΦ50以下の管にしたい。一般家庭の水栓や経路増設ならこれでOKだが、新築や工場・店舗等ではテストポンプを使って圧力をかけ、元請さんや発注者の方への試験報告書を作成する必要がある

石や尖った物はこの管種以外でも気を付けなければならないが、VP管やHI管は水道管で内側から圧力がかかっているため注意が必要である。

既設接続時の『水源を確認し、止める』は一番重要項目である。先にも記載した通り補償や訴訟になってしまうこともある。絶対に間違えないように!もしクロスを見つけた場合、お施主さんに言って経路を切り離す等の対応をする必要がある。

そして将来の必要性に応じてとは、例えば今は母屋しかないが、近く息子さんが離れに夫婦で済む可能性がある。となると、メーター器が二つなら良いが、一つのままであった場合どちらかの家で修理があった場合双方とも止めなくてはならなくなる。その為、個々で経路を遮断できるようにしておくという事である。

今日のまとめ

今日はVP管・HIVP管の施工方法を書きました。

こちらも時間が出来たら写真も上げようと思います。

水道管は水圧がかかっていますので施工が終わってからの通水試験が最大の山場です。接着不良や仮付けのまま等のミスがあると、管が抜けて水が噴き出します。それでもメーター器のバルブさえ閉めれば止まるのだから屋外ならばそんなに臆する事はありません。

床下や壁の中等の屋内配管は慣れるまではやめておいた方がいいでしょう。

次回はHTの施工方法と解説です。よろしくお願いします。

今日もありがとうございました。

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